Dogwood Plaza

連載コラム ハナミズキサンポ

ハナミズキサンポ

お好みの靴下は

   秋です。絶好のお散歩シーズン到来です。が、しかし。靴を履こうとしたところ、靴下に穴が開いているのを見つけてしまいました。小学生か。急場しのぎなら三足千円のものでもいいけど、せっかくならもっといい気分で歩きたい。こんなときは、靴下専門店のTabioに直行です。
「……みんなちがって、みんないい」
  思わず金子みすゞの詩をくちずさんでしまったのは、靴下のバリエーションが豊富だったからです。色はもちろん、素材や柄が凝っているものに、機能に特化したもの。売り場には色々なシーンに対応できる靴下がたくさんあって、しかもそれらはすべて『メイドインジャパン』。買いたくなる要素、満載です。
  そんな中、特に目をひいたのはラン専用の靴下。五本指で地面を掴むデザインや、メッシュで蒸れないようになっているものと、機能がこれでもかと詰め込まれています。なんだかこれを穿けば、私でも長距離を走ることができそうな気分に(運動音痴ですが)。

  足もとを整えたら、さあ出発。ではなくて、その前に腹ごしらえをしたくなりました。でも歩くのに、重いものはちょっとな。そう思っていたら、お好み焼き屋さんのあぢもだんに『ベジふわっ玉焼』というのがありました。こってりとしたソースで「食べた感」はあるのですが、お好み焼き本体は野菜たっぷりの上、生地も山芋主体でなんともヘルシー。触感は名前の通りふわふわで、これならいくら食べても大丈夫そうです。
  ぺろりと平らげたところで、『鉄板フレンチトースト』というメニューが目に入りました。え? フレンチトーストにあんこが入ってる? しかもシナモンにアイスクリームを添えて? ーー絶対、おいしいでしょ。迷わず追加注文。そして満足。ヘルシーなもののあとのデザートって、どうしてこうおいしいんでしょうか。
  ……結果、いつもより多く歩かねばならないほどのカロリーを摂取。でも後悔はありません。だって、おいしかったから!

掲載店舗

Text by 坂木 司

1969年、東京生まれ。覆面作家。2002年に、ひきこもり探偵・鳥井真一とその友人・坂木司を主人公にした連作短編集『青空の卵』でデビュー。その他の作品は「ワーキング・ホリデー」、「和菓子のアン」など多数。

Special Contents